
タイに行ってきた。年1回の社員旅行である。
社員旅行だから自由が利かないが、行く限りは楽しまなくてはもったいない。
団体旅行でタイっていうと夜の遊びがメインらしい。
しかし私にとっての楽しみは海である。プーケットやピピ島が希望だったりするが、滞在地はバンコク。ここから日帰りで行けるビーチはやっぱりパタヤしかない。
パタヤビーチはベトナム戦争時代の米軍保養地であり、今や寂れて、その後復活しつつも、やっぱり湘南海岸並らしい。
もしその通りならばシュノーケリストである私にとっては価値の無いビーチと言えるだろう。
唯一の希望は、パタヤから更に先にあるラン島だ。まだまだ水もきれいで、マリンスポーツが盛んな島のようだ。
社員旅行がタイに決まってからしばらくして、社内アンケートがあった。
4つのコースから、行きたいオプションを1つ選んで下さいと言う。アンケートには、ゴルフ・アユタヤ遺跡・水上マーケット・パタヤビーチとある。
どれか一つを選び、希望者の多い順に3つのコースを設定するという。
さて考えた。
役員参加のゴルフはデフォルトである。残る3つの内、2つが生き残る訳だが、私にとってはパタヤしか選択肢が無い。
しかし社内の反応はと言うと、アユタヤ遺跡巡りと水上マーケットに偏っているようである。
パタヤ危うし
このままではマズイ・・・
早速、社内工作に動いた。
まず支配下の部下を使い、業務命令として「パタヤ」を選択するように指示を出した。新人は素直にうなづいたが古株の連中は「ふふん」と鼻の穴を広げただけだ。
パタヤの2位通過は望まないが3位に食い込まなければ遺跡巡りになってしまう。
次の工作は切り崩しである。
生き残り競争になるだろう水上マーケット派を攻撃した。水が汚い、腹を壊す、スリが多い、犬が浮いている、など誹謗中傷の限りを尽くし攻撃した。
その甲斐あってか、ゴルフ、アユタヤに続き、パタヤビーチが最低催行人数で生き残ることができた。
これで準備は完了である。